リーダーになるのが怖い?

【リーダーにはメリットがない?】

近年は、おもに若い人を中心に働き方の価値観がかわり、
「管理職になりたくない」「出世したくない」
という考え方が少しずつ増えてきています。

当然と言えば当然かもしれません。

バブルの頃とは違って、終身雇用の保証はなく、
管理職になっても責任と労働時間が増えるだけで、
お給料はほとんど増えない。

現実問題として、リーダーになるメリットを感じる人が少ないでしょう。

【リーダー=カリスマ性がある人?】

現実的なメリットがないこと以外にも、
リーダーに対するマイナスイメージがあります。

わたしは会社員だったころ、当時の上司から
「店長を目指してみないか?」といわれたとき、
ハッキリ言って気が乗らなかったのを覚えています。

・プライベートを犠牲にしないといけない
・部下にガツンと注意しないといけない
・ぐいぐい引っ張れるカリスマ性がないと務まらない
・常にポジティブで自信に満ちていないといけない

こんな感じで、「リーダー=カリスマ・超人」
みたいな、非常に極端な思い込みがありました。

草食系男子を絵にかいたような性格をしている私は、
当然ながら「そんなもんやってたまるか」と、
気が乗らないを通り越して反発すら抱いていました。

【そのリーダー像は本当に正しいのか?】

実際のところ、そのイメージは本当に正しいのでしょうか?
あるいは、そのイメージ通りでないと務まらないのでしょうか?

こたえは、NOです。 断じてNOです。 

わたしは当時の社長に、「リーダーになる自信がない」と相談したところ、
「リーダーとはこうあらねばならない、みたいな思い込みが強いんじゃない?」

というアドバイスをいただきました。

そこで、書店に足を運んで「リーダーシップ」の棚にある本を読み漁りました。
すると、本当に様々なタイプのリーダー像があることが分かります。

ざっと挙げただけでも、

・サーバントリーダー
・協調型リーダー
・放任型リーダー
・ビジョン型リーダー
・民主型リーダー

といったように、「カリスマ型」だけがリーダー像のすべてではないのです。

何冊か読むうちに、著者によって理想としているタイプが全く違うため、

「自分に合わないタイプのリーダーを演じても、長続きはしないだろう」

ということがわかってきます。

リーダーシップには色々なタイプがあることを知るメリットは、
何が正しいとか、どれが合っているのかということでもなく、

「なんだ、カリスマ型だけを目指さなくても良いのか!!」

と心から思えることです。
そして、そのうえで、

「自分だったら、どんなリーダーが合っているだろうか?」

と、無理せず、背伸びせずに前に進もうと思えるのです。

【リーダーになりたくなかった本当の理由】

私がリーダーになりたくなかった理由の本質は、

「リーダーなんてやりたくない」
「失敗をして恥ずかしい思いをしたくない」

という目的が最初にあり、その目的を正当化するために、

「リーダーなんて、こんな奴じゃなきゃダメなんだろ!」

という架空のリーダー像を作り出していたからです。

自分の思い込みに自分で苦しめられていたのですね。

その「思い込みのリーダー像」と、「今の自分」との間に、
あまりにも大きいギャップがあるために、
「そんなのは無理に決まっている」と自信を失くしてしまうのです。

【上司ときちんと対話しよう】

今の職場の上司があまりにも優秀だったり、
あるいはいつも上司が忙しそうにしているのを見ていると、

「自分なんかに、この人の後釜はつとまらない」
「自分がこの仕事量を求められたら、絶対に無理だ」

と尻込みしてしまうのも、痛いほどわかります。

だからこそ、上司に以下の2点を必ず確認してください。

●自分に、リーダーとしてどんな働き方を求めているのか?
●今の自分に出来ていること、不足していることはなにか?

そうすることで、あなた自身が考えていた、
「上司は私にリーダーとして〇〇を要求するはずだ!」
というのが実は思い込みだったと分かることが多いからです。

「いやいや、そこはサポートするし、いきなり出来なくてもいいよ」
という風に、お互いの認識のズレを防ぐこともできるのです。

自分自身が考えるリーダー像と、上司が求めるリーダー像。
この2つが一致していれば、実際にリーダーになった時に、
上司もサポートがしやすく、あなたも悩みを共有しやすくなります。

ですから、リーダー昇格の打診を受けた時は、
このすり合わせは絶対にやるべきです。

なぜなら、リーダーになったからといって、
誰の助けも借りずにやらないといけないわけじゃないのですから。

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