メンタルが強い人とは?
【心が強い=ネガティブでも結果を出せること】
「心が強い人とはどんな人ですか?」
と聞かれたら、どんな人を思い浮かべますか?
・なにが起きてもへこたれない人
・どんな状況でもポジティブにとらえられる人
・結果がすべてだという強い意志がある人
このようなイメージをされる方が多いのではないでしょうか
わたしなりの考えですが、
心が強い人は、ネガティブな感情をまったく感じない人
ではありません。
ネガティブな感情を抱えたままでも、結果を出せる人です。
「すごく不安だったけど、思ったよりもいい結果が出せた」
「ちょっとミスもしてしまったけど、いい形で終えることが出来た」
といったように、自分のネガティブ感情を受け入れつつ、
望む結果を出すことができる人のことです。
【ネガティブな感情=悪い?】
わたしたちは頭のどこかで、
「ネガティブな感情は、悪いものである」
「ネガティブ思考になるのは、弱い人だからだ」
と思い込んでいる節があります。
だからこそ、「強い人はどんな人か?」と聞かれると、
ネガティブなイメージの全くない人を想像します。
しかし、ネガティブな感情を全くもたない人などいるでしょうか?
傍から見たら悩みのなさそうな人であっても、
「~さんて、悩みなんてあるんですか?」
と聞けば、ほとんどの場合。
「そりゃあ、あるに決まってるよ」
という答えが返ってきます。
【感情はコントロールできない】
よく「感情をコントロールしろ!」といわれますよね。
しかしこれは、脳の仕組み的に不可能なんです。
どういうことかというと、脳はざっくり分けて、
①思考をする際にはたらく⇒「大脳新皮質」
②感情が湧く際にはたらく⇒「大脳辺縁系」
の2つがあるのですが、
②で作られた感情を、①で打ち消すことはできません。
食べ物の好き嫌いに例えるとわかりやすいですね。
「セロリが嫌い」という感情は②から生じるもので、
これに対して「これを食べないと栄養バランスが悪くなる」
といくら思考に訴えかけたところで、
嫌いなものは嫌いですよね。
【ポジティブの目的化はNG】
ネガティブ感情をなんとか遠ざけようとして、
ポジティブ思考になろうとする一番のデメリットは、
「結果ではなく過程で満足するようになる」
ということです。
例えば、学生時代のテスト勉強を思い出してみてください。
●成績のいい生徒
テストの前日はほとんど無理をせず、
「アタマが鈍らないように、今日は早めに寝ておこう」
と、結果にフォーカスした行動をとっていることが多いです。
●成績が振るわない生徒
テスト直前になって慌てだし、前日は徹夜になることも。
結果、当日も頭がぼーっとして、点数も平均点ギリギリ。
心あたりがある方もいらっしゃるかもしれませんね笑
ちなみに、わたしは後者でした笑
どういうことかというと、後者一晩でも奮起するのは、
ある意味では頼もしく思えなくもないのですが、
「テストで自分が望む点数を出すため」
という本来の目的を完全にわすれ、
「徹夜したら頑張った気になれるから」
「なんか頑張っておかないとダメな気がするから」
という罪悪感によって、徹夜をしているのです。
そうすれば、いざテストの点数が悪かったとしても、
「まあ、あのとき徹夜してがんばったから、しょうがない」
という風に、
「望む点数をとれなかった事実」から目を背けることができます。
つまり、「やらない言い訳」を作っているわけです。
結果と過程がすり替わっているうちは、
もとめる結果を出すことはできないでしょう。
【結果に意識をむけるには】
●スポーツでも
「勝つこと」という目的が、
「厳しい練習をこなす」にすり替わる。
●仕事でも
「お客様から契約を頂く」という目的が、
「1日100本の電話をかける」にすり替わる。
●勉強でも
「80点以上をとる」という目的が、
「徹夜で”勉強をがんばった気になる”」にすり替わる
では、過程ではなく結果にフォーカスするにはどうすればよいでしょうか。
これは簡単です。
「罪悪感のためにやっていることを、やめる」
これに尽きます。
先ほどのテストの例でいえば、
テスト勉強も徹夜も一切せず丸腰のままテストに挑み、
堂々と赤点をとってしまうということです。
そうすることで、
「できなかった(やらなかった)自分」を、
しっかりと直視することができるからです。
つまり、
「自分の負けを認める」
「悪あがきをやめる」
ということですね。
徹夜の勉強だけで満足するのは、言い換えれば、
「勝ち負けをハッキリさせていない」ということです。
負けを認めるからこそ、
「次こそは同じ失敗をしないぞ」と
心から決めることが出来るのです。